皮膚科医「毎日シャンプーするのは洗い過ぎ。髪を痛め薄毛やハゲの原因になる」

＞近年のシャンプーを見ますと、毎日の染髪でも髪が傷まないように洗浄成分を薄くするなど、各社メーカーが努力している形跡が見られます。実際のところ、毎日のシャンプー染髪は「洗い過ぎ」なのです。人間の頭皮には天然の皮脂によるバリア機能がありますが、染髪のし過ぎはこのバリア機能を破壊してしまい、頭皮の乾燥や炎症を引き起こす原因となります。また、摩擦による髪へのダメージも蓄積され枝毛、切れ毛、の原因となります。
＞最近の若い女性の頭皮を診ると、髪が細い人が増えたと感じます。他院の皮膚科医、シャンプーメーカーの開発者、美容師などの知人に尋ねてもみんなが口をそろえて同じことを言います。昔の女性の髪はもっと太く、黒々としていて艶があったと記憶しています。これはシャンプー染髪のし過ぎによる弊害であると考えています。

＞欧米圏では日本よりも髪や頭皮ケアへの意識が高く、シャンプー染髪は週2回程度が一般的です。日本の場合は欧米よりも湿度が高いですから汗をかきやすく、もう少し頻度を増やしてもよいでしょう。では週何回がいいのかと聞かれたら、私は「シャンプー染髪週3回、それでもまだ気になるようなら間の日はシャワーだけでの染髪」を勧めています。これは医学的根拠があるわけではないのですが、40年にわたる医師としての経験から得られた感覚です。
＞実際には、どの頻度がベストなのか、というのはその人の体質や生活習慣によっても異なります。脂性肌で皮脂が多くフケが出やすい体質の人、スポーツをしていて毎日たくさん汗をかく人などは、1日1回のシャンプー染髪をしてもよいでしょう。