専門家「血液の凝固成分が全て消費され血栓ができ、出血を止められず脳出血で死亡する、これ誰でも起きることなんですよ」

メディアが日々報じているワクチンのニュース。
しかしメーカーによる違いや特徴、さらに副反応のリスクについて、正しい理解が普及しているとは言い難く、SNS上には「人口削減を目的にした罠だ」「人類を管理しようとしている」など、荒唐無稽な“陰謀論”まで流布している。

　そこで20日の『ABEMA Prime』では、Twitterアカウント「手を洗う救急医Taka」としても知られる、新型コロナワクチン公共情報タスクフォース（CoV-Navi）副代表幹事の木下喬弘医師に話を聞いた。

木下：
アメリカでの比較によれば、現時点でファイザーとモデルナのワクチンを接種した後に何か特定の病気が増えているということはない。つまり脳出血も含めてワクチンが原因ではないと解釈するのが妥当だ。

ーーー2月から5月2日までに日本国内ではワクチン接種後に死亡したケースが28あるが、“ワクチンが影響した”がゼロ、“ワクチンが影響したかどうか不明”が28だ。
因果関係がわからないままなのか。

木下：国のシステムにも問題があると思うが、確かに現時点で、副反応検討部会は全てを“評価不能”としている。
究極的には、ワクチンを打った後に亡くなった人について、“100％ワクチンのせいじゃない”と言い切ることは不可能だ。
さきほどの脳出血の事例のように妥当性を検証していき、“99.99％ワクチンのせいではない”というところまでは言えても、誰の責任の元に“100%ない”と言えるのか、ということになる。

僕としては副反応検討部会が“ワクチンのせいじゃないと考えられる”と責任を持って言うべきだと思うが、やはり現場の医師としても絶対違うとは言い切れない。
それでも、情報を聞いた人たちが“ワクチンのせいかもしれない”と解釈していることが現実に起きている以上、非常に重要な問題だ。

ーー「不妊症になるの？」「遺伝子が変化するらしい」といった情報も出回っている。

木下：“このワクチンを打つと不妊になる”というデマは、新しいワクチンが出る度に出回るものだ。
アメリカのCDCという公的機関も言っていることだが、今回の新型コロナワクチンも含めて、不妊の原因になったワクチンはただの一つもない。

不妊が起きる原因にはホルモンや排卵周期への影響や、卵巣から子宮への通り道を狭くするといったメカニズムが考えられるが、コロナワクチンはそういうものではないし、
動物実験でも不妊にはならないということが分かっているので、心配しなくていい。

不妊だけでなく、流産する、自閉症になるといったデマも出回ってきたが、いずれも10％くらいの確率で起こりうるもの。
そういう人を見つけてきて、“ほら、事例があります”と主張するのも簡単だ。払拭するのがなかなか難しいタイプのデマだが、いずれにしろメカニズム的にワクチンが原因で起こることは考えられていないので、やはり安心してもらって大丈夫だ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2d4c7e927395a345d0b574a2ca087042e18602a5?page=2