児童相談所、実父の子供を妊娠出産した中学生に避妊リングを入れる手術をさせる。これで次にレイプされても安心

家には、父のほかには知的障害のある一つ上の姉しかいなかった。赤ん坊の世話は、自分でするしかなかった。

生まれたばかりの長女は体が弱かった。母乳を飲んでは吐いた。頻繁に病院に連れて行かなくてはならなかった。

長女の泣き声に父は「うるせえー！」と怒鳴り散らした。長女を抱っこしては近所を歩いた。

家の掃除や洗濯、食事の用意もしなくてはいけなかった。父は酒は飲まないが、たばこを大量に吸い、金があればギャンブルに興じた。生活の苦しさは変わらなかった。

長女にはかわいいという感情があったかもしれないが、育てるのに必死だった。どうやって日々暮らすのか、そのことで頭はいっぱいだった。

中学校には、おなかが大きくなった２年の３学期から１日も登校していない。学校は出産のことを知っていたと思うが、何も聞かれなかった。私がいない方が都合がよかったのだろう

《性暴力に詳しい産婦人科医によると、当時の避妊リングは避妊効果はいまよりかなり低かった。性交の頻度が高ければ妊娠する可能性も高まるという》

姉が出産した後、住んでいた家がマンションに建て替えられることになり、別の町へ引っ越した。そこで、生活保護を受け始めた。母子相談員のほか、生活保護のソーシャルワーカーが２、３カ月に１度、家に来るようになった。

１７歳の終わりごろ、再びおなかが痛くなった。生理は数カ月来ていなかった。近くの病院に行くと、医師から妊娠していると告げられた。

「またか」と当惑した。

長女を出産後に避妊リングを入れられていたが、姉と同様、妊娠してしまった。でも、長女のときと違って、このときはまだ中絶ができる時期だった。

父に妊娠を告げたが、父は「金がないから中絶はできない」と言った。そして、こう言って喜んだ。「（子どもが増えれば生活保護費などで）もらえる金が増える」

当初は児相から「子どもを引き取らないか」「月１回は面会して」と何度も打診されたが、拒み続けた。

自分の生活もままならなかった。それに、娘たちの居場所を知らない方がいいと思った。私は父に見つかって連れ戻されるのではないかという恐怖を抱え続けていた。連れ戻され、娘たちの居場所がわかってしまうことを恐れた。娘が小学生になれば、父は性虐待をするかもしれない。

児相とやりとりするのは精神的に耐えられず、弁護士に間に入ってもらった。父に自分の居場所を知られないようにする「支援措置」の手続きを手伝ってもらった人だ。

《この弁護士は「女性の２人の子どもは実父の子だという前提で児相とは話をしていた。誰もそのことに疑いを持っていなかった」と語る》

弁護士から、姉が家に戻り父と暮らしているようだと教えてもらった。

２５歳のころ、この弁護士の力を借りて父を強姦（ごうかん）罪（現在の不同意性交罪）で警察に刑事告訴した。姉を保護してもらえるかもしれないと考えたからだ。でも２年後、弁護士に捜査はしない旨の連絡が届いたという。理由はわからない。

１０年ほど前、引っ越しの際に弁護士が実家の住民票を取り寄せた。住民票を見て、仰天した。

姉が１７歳で産んだ息子のほかに、さらに２人の娘を産んでいた。生年月日を見ると、このとき５歳と３歳だった。父親は、実父ではないかと私は疑っている。

なんなら行政のミスによる交通事故なんかもできるだけやりたがらいないし

こんな地獄あるわけないやん

事件にしても相当前の話ばっかり