ドラえもん映画ランキング最新版、遂に完成www

駄作であり怪作、そして問題作
まず世界観がドラえもんっぽくなく、ジブリっぽい
そして最大の難点はストーリーが全く理解出来ない点
植物星人が自分たちに都合の悪い意見を排除し、「緑を守る」という大義名分だけを旗にして特攻、そして自滅しまう様が描かれているが、これはどこか現代社会を風刺しているような気がしないでもない
良い点を挙げるとすれば序盤のキー坊との交流シーンのみ

タイトルに「アニマル」が入ってるくせに絶滅動物がただの背景にしかなっていないのが勿体ない
ジャイアンとスネ夫がのび太のパパを馬鹿にするシーンも胸糞が悪い
それでもストーリー自体は理解出来るし、島の住人が可愛いっていうのもあるので下位2作品よりは高く評価したが、『緑の巨人伝』『宇宙英雄記』『奇跡の島』のワースト3は別格で酷いと思う

ストーリー展開が雑
鳥野博士の存在が伏線も無しに唐突に明かされるのはどうかと思うし、フェニキアとの決着も適当
そのフェニキアも、あの展開だとドラえもんが無能に見えちゃうので最初から進化した状態で復活したほうが良かったのでは？と感じた
イカロスレースは迫力があって悪くはなかった

39位：人魚大海戦(2010)

ストーリー展開がお粗末な作品
まずはしずかちゃんが捕らわれる流れが強引
最終決戦でソフィアが祈りで剣を復活させ、それが何故かブイキンの近くに落ちたせいで奪われるのだが、それならブイキンが自力で見つけたことにしたほうが良かったのでは？と思った
戦争直前にソフィアに王位を譲って全責任を押し付け、決着したら高らかに勝利宣言する女王もクズ過ぎる

完成度自体は全く低くない
序盤の時空間での攻防をはじめ、演出方法も非常に良い
難点はストーリーが薄っぺらいということに尽きる
その原因は王女がロボットを恨む理由が弱過ぎる点
国王がロボットに暗殺されたとかそれくらいじゃないと駄目だったと思う

37位：宇宙開拓史(1981)

個人的に過大評価の塊だと思ってる作品
コーヤコーヤ星を冒険する話だが、異世界感がかなり薄いためか冒険というよりはピクニックに近い
ドラえもんとのび太以外はコーヤコーヤ星人と殆ど交流していないため、終盤で助っ人で駆け付ける理由が薄いのも難点

のび太が世界を創造する話
でも実際のところは世界を作ってるのはのび太ではなくその世界の住人であり、のび太はそれを観察してるだけ
そのせいでスケールがかなり小さくなってる
ストーリーがやや理解しづらいのも難点

35位：宇宙漂流記(1999)

ホラー演出はお見事
だけどストーリー構成が稚拙
敵とその目的が中盤以降に明らかになるためか、本筋が物語から浮いてる
最初に寄った惑星や幻惑星のほうが本筋には関係無いのによっぽど印象に残りやすい

ファンタジー色が強過ぎて世界観が全くもってドラえもんじゃない作品
たまたま行った草原が風の民の村に繋がってたりと、ストーリーが次の展開ありきになっている点もマイナス
スネ夫のキャラもなんかおかしい

33位：宝島(2018)

導入は『南海大冒険』とほぼ同じ
前半の冒険パートは良かった
後半はフロック一家の親子愛の話がメインになってしまい、のび太たちが蚊帳の外に追いやられてしまう
ジャックの計画が矛盾だらけなのもマイナス

ストーリーはのぶ代版とほぼ同じ
大きな改変はラストシーンのみだが、ここが無理矢理感が強い
終盤のアクションシーンは非常に見辛い

31位：太陽王伝説(2000)

ドラえもんワールドはあくまでも科学の世界なので、説明も無しに呪いが使われてるのはどうかと思った
それはそれとしてストーリーは単純ながらも纏ってはいる
序盤の入れ替わりパートは見ていて楽しい

藤子・F・不二雄没後の第1作
Fが創り出す壮大な世界観は無い
一方でドラミやタイムパトロールが唐突に現れて敵を倒すなど、それまでの作品にありがちだった「オチが弱い」という欠点が大幅に改善されている
海賊が海賊らしい活躍をしてるし、ジャイアンやスネ夫もしっかり持ち味を活かしてる
個人的に最も過小評価されてる作品だと思う

23位：大魔境(1982)

ヘビースモーカーズフォレストでお馴染みの作品
皆で戦場に乗り込むシーンはドラえもん映画屈指の名シーンと言っていい
決着方法も斬新で良い
欠点は前半の目的地ありきの冒険パートがダレる点

基本的にはのぶ代版とほぼ同じ
戦場に乗り込むシーンの無声演出も変わっていない
サベール隊長がかなり格好良くなってる点と、巨神像の映像が威厳のある、よりらしい声になってる点とを考慮してリメイク版を上位にした

『ひみつ道具博物館』と同じく、のび太とドラえもんの関係性がよく分かる作品
序盤の伏線が綺麗に回収されるストーリーは見事だが、ややテンポが悪いのでこの順位

プロットが圧倒的な完成度を誇る
地球上にあるのにまだ発見されていない魔境が舞台になるのは個人的に大好き
ただ明確な悪役がいないため盛り上がりに欠けるのは否めないのでこの順位

元々のストーリーが良いため全体として出来は悪くはない
ただ、のぶ代版では感情を持たないリルルがのび太やしずかとの交流で感情を得ていく過程が感動を生んでいたのに、今作では他の戦闘ロボットも普通に喋るなど人間的に描かれているため、リルルの変化に特別さがないのが難点
しかもリルル自身も回想でピッポを助けるなど、最初から優しさを持ってる

音楽をテーマにした唯一の作品
ストーリーは纏まってるし、のび太がしっかり主人公やってるのも良いし、ラストの演奏は至高
だけど敵に意志が無いためかイマイチ盛り上がりに欠けるので、TOP10は逃した

原点回帰の1作
まるでF先生が描いたかのような世界観が素晴らしい
長らく欠けていたものが蘇った感じ
ウサギで大逆転するシーンも良い
ゲストキャラのデザインがポケモンっぽいのは御愛嬌

のぶ代ドラを最後に飾る傑作
ストーリーの秀逸さは言わずもがなで、のび太とイチが再会するシーンは泣ける
アクション演出もトップクラス
エンディングでドラえもん達が手を振って別れるところは声優交代を意識した演出になっていてウルッとくる

悪魔の無機質感が秀逸
リメイク版とは違ってそれによって一気に怖さが増している
引き出しから出て来るメデューサはトラウマもの
ママがもしもボックスを勝手に捨てる強引さ、唐突なドラミの出現はマイナスポイント

海底が殺風景のためか前半の冒険パートは微妙
だが中盤以降の展開・演出は素晴らしい
とくに鉄騎隊の怖さはシリーズトップクラス
バギーが飛び込むシーンはあっさりしてて言うほど感動はしない

賛否の分かれる作品
その原因は主に作中の社会風刺な要素にあるわけだけど、それをどう捉えるかによって評価が180°変わる
核兵器への抑止力として核兵器が作られることへの警鐘を鳴らすとともに、雲固めガスが使われたのは王国の政治制度のせいなので、これは独裁政治を批判している
さらに、劇中の『天国の誕生』ではユダヤ人の選民思想を批判している
これらを踏まえると、今作はエンタメ作品ではなく社会派作品として作られているので、個人的にはエンタメの中に環境問題を雑にぶっ込んだだけの『アニマル惑星』とは違って評価されるべきだと思う

唯一と言っていいほどのスネ夫映画
全体的に色調が暗いのが緊張感を高めている
頭脳戦に徹しているのも他の作品には見られないポイント
「オチがあっさりしている」というのがのぶ代版に共通する弱点だが、今作では逆にそこがカタルシスを最大限に得るための良薬となっている
その大逆転劇への伏線を丁寧に貼っているのも素晴らしい
でも何よりも良いのはやっぱり『少年期』
欠点はほぼ無く、減点法ならこれが1位

のぶ代版では断トツ
退屈な場面も無駄な場面も一切無い
ストーリーの早い段階から常に鉄人兵団との戦いにスポットが当てられているので、緊張感がずっと保たれる構成になってる
それでいてリルルの心情の変化を丁寧に描き切っているのがまた素晴らしい