イスラエル、アメリカを完全に論破してしまう。「英米がいつもやってることじゃん。なんで非難されるの？」

ガザ問題で批判を浴びるイスラエル、米国の戦争による民間人の犠牲を指摘
イスラエル政府高官は、罪のない人々を殺さずにハマスに勝つことは不可能であり、この教訓をアメリカ人とその同盟国は理解すべきだと主張する。

https://www.nytimes.com/2023/11/07/us/politics/israel-gaza-war-death-toll-civilians.html

ファルージャ、モスル、コペンハーゲン。広島。

何千人もの市民を殺害したガザでの血なまぐさい軍事作戦に対する世界的な批判に直面し、イスラエル政府関係者は歴史に目を向けて擁護している。
そして、死と破壊の悪名高い場所の名前が彼らの口から出てきた。

公的な声明や私的な外交対話の中で、イスラエル政府高官は、第二次世界大戦から9・11後の対テロ戦争に至るまで、都市部における過去の西側の軍事行動を引き合いに出してきた。
彼らの目的は、何千人ものパレスチナ人の命を奪っているハマスに対するキャンペーンを正当化することにある。

それ以前の紛争では、敵を倒すために罪のない市民が犠牲となった。
広島と長崎では、アメリカが日本を降伏させるために原爆を投下した後、20万人もの市民が亡くなった。
イラクでは、米軍がイラクの反乱軍と戦ったファルージャで数百人の市民が殺され、モスルではイラクとアメリカの「イスラム国」との戦いで数千人が死んだ。

（中略）
イスラエルは、罪のない人々を殺さずに敵を打ち負かすことは不可能だと言う。

「1944年、イギリス空軍はコペンハーゲンのゲシュタポ本部を爆撃した。
「しかし、英国のパイロットは失敗し、ゲシュタポ本部の代わりに近くの小児病院を攻撃した。そして84人の子どもたちが傷つき、焼死したと思う。これは戦争犯罪ではない。イギリスを非難するようなことではない」。
(実際、この爆撃は1945年に行われ、学校を襲い、86人の子供と18人の大人が死亡したとされている)

ネタニヤフ首相は、この攻撃は「合法的な戦争行為であり、そのような合法的な行為に伴う悲劇的な結果を伴う」と付け加えた。
そのような悲劇的な結末があるからといって、連合国側に『ナチズムを根絶やしにするな』とは言わなかった」と付け加えた。

イスラエル政府高官はまた、2004年にイラクの都市ファルージャで反乱軍と戦った米国のイラク占領時代の戦いや、
イラク政府軍と協力して2016年から2017年にかけてイラクの都市モスルでテロリスト集団「イスラム国」と戦った米国の戦いを持ち出している。

また、10月7日のハマスの攻撃後、アントニー・J・ブリンケン国務長官がイスラエルを訪問した際、イスラエル政府高官は内々に1945年の広島と長崎へのアメリカの原爆投下を引き合いに出した。

「米国がISISをモスルから撤退させるために連合軍を率いていた時のように、どのような戦闘状況でも民間人に犠牲者が出た」
とイスラエル政府報道官のマーク・レゲフ氏は10月24日、PBSのインタビューで語った。
レゲフ氏は、イスラエルが殺害したハマスの戦闘員と民間人の「比率」は、過去の軍事作戦におけるNATOや他の西側諸国軍と「非常によく比較される」と述べた。

その比率を正確に判断することは不可能だ。ガザの保健省によれば、この1カ月で1万人以上が死亡し、その40％が子どもだという。
ハマスの過激派が何人いたかは不明だ。

モスルでの戦闘は、以前のファルージャでの戦闘よりもはるかに血なまぐさく、おそらく数千人のイスラム国戦闘員を56すために8000人もの市民の命が犠牲になった。
市街地の多くが破壊された。今日のイスラエルの主張と同じように、米政府高官は当時、イスラム国の戦闘員は民間人を人間の盾として使い、
米・イラク軍事作戦への支持を弱める手段として民間人の死を歓迎さえしていたと述べた。

数ヶ月に及ぶ戦闘の間、イラクの地上司令官はしばしば人口密集地でのアメリカ軍の空爆を要請したが、空爆は戦争犯罪になりかねないというアメリカ政府高官に拒否されたケースもあった。

しかし、悲劇は避けられなかった。2017年3月、モスルのビルの屋上にいた2人組のイスラム国狙撃兵を狙った米軍の空爆は、屋内に避難していた100人以上の民間人を殺害したことが後に明らかになった。
国防総省の調査官は、死者の原因は500ポンドのアメリカ製爆弾ではなく、内部に仕掛けられたISISのブービートラップであり、ISISが意図的に建物に火を放ったと結論づけた。